時給換算の簡単な考え方(目安の出し方)
結論(目安であり正式な原価計算ではない)
見積もり金額を「時給にするとどのくらいか」に換算する方法は、自分用のざっくりチェックに使います。正式な原価計算や適正単価の断定には使えません。税率・社会保険・「いくらにすべき」という断言も本記事では扱いません。金額÷想定時間で目安を出し、「この案件、時間の割に薄いかも」と感じたら範囲や納期を見直すきっかけにします。所要8分程度です。
計算の手順(金額÷想定時間)
- 見積もり金額(税別または税込、どちらかに統一)を書き出す
- その案件に充てる想定時間(実働)を出す
- 金額 ÷ 時間 = ざっくり時給感覚
- 直近の自分の案件と比べ、極端に低い/高いかを見る
- 低いと感じたら、範囲削減・納期延長・再見積もりを検討する
例:金額10万円、想定実働40時間 → 10万÷40 = 2,500円/時間の感覚。これが自分の通常感覚より大幅に低ければ、見積もりの前提(範囲・修正回数)を再確認します。
想定時間の置き方
想定時間は「作業机に向かう時間」だけでなく、打ち合わせ・確認返信・ファイル整理も含めます。やり直しが起きやすい案件は、実働に上乗せするか、別枠のバッファ時間を足します。日数ベースで置く場合は 作業日数とバッファの見積もり方 と 作業日数・バッファ計算機 で実働日数を先に固め、1日あたりの稼働時間(自分の目安)を掛けて時間に換算します。
日数見積もりとのつなぎ(P5 / I3)
時給換算は、日数見積もりの妥当性チェックとセットで使うと効きます。実働5日×1日6時間 = 30時間、金額8万円なら約2,667円/時間。日数だけ見ると「5日で安い」と感じるのに、換算すると「1日12時間相当の密度」だと分かることもあります。逆に日数を増やすと時給感覚は下がるので、納期と金額のバランスを数字で眺められます。
実例
バナー10点の案件。見積もり6万円、実働想定15時間(制作12+打合3)→ 4,000円/時間相当。自分の感覚と近ければそのまま進め、低ければ「修正2回まで」「サイズ追加は別料金」を見積もり文に明記します。
失敗例
「相場は時給○○円」とネット記事の数字だけを当てはめ、自分の範囲・スキル・案件難度を無視して単価を上げ下げするパターンです。もう一つは、税込金額を時間で割り、税別前提の案件と比較して混乱するケースです。金額の税表記を揃えないと換算が意味を失います。
FAQ
打ち合わせ時間は含める?
含めます。案件に紐づく打合・確認返信は、その案件のコストです。毎回長引く相手との案件は、想定時間を多めに置くか、打合回数を見積もり文で区切ります。
やり直し前提の時間はどう見る?
修正回数分を実働に上乗せするか、バッファ%として足します。ゼロ前提なら「一発納品」を見積もり文に書き、時間もそれに合わせて短く置きます。
固定報酬と時給換算の使い分けは?
クライアントへの提示は固定報酬(成果物ベース)が一般的です。時給換算は自分の内部チェック専用に使い、相手への単価開示は別の判断になります。
税込・税別はどちらで割る?
自分の比較基準に合わせて統一します。混在させないことだけ守ってください。税務上の正しい処理は本記事の範囲外です。
関連
関連ツール